視界に黒いものが…。飛蚊症

強い光や白い壁などを見たときに、黒い点のようなものが目の動きに合わせてついてきませんか。
それは飛蚊症(ひぶんしょう)と言われる症状です。
飛蚊症は高齢者になるほど多くみられますが、そのほとんどが問題のないものです。
しかし、それ自体に問題がないといっても、危険な眼病が隠れている場合もあります。

飛蚊症の原因

飛蚊症の原因には実にさまざまなものがあります。
大きく分けると「生まれつきのもの」「加齢による原因」「病的な原因」の3つに分かれます。

また、飛蚊症の原因には硝子体が深くかかわっています。
硝子体はカメラのレンズの役割をする硝子体とフィルムの役割をする網膜の間に詰まっているゼリー状の液体です。 また、目に弾力を持たせる働きもしています。

●生まれつきのもの
「生理的飛蚊症」
胎生期の硝子体には血管が走っています。出産時にはきれいに消えているのですが、 まれに濁りとなって残ることで網膜に映し出され、飛蚊症の症状を現すことがあります。
急激に視力が低下するなどがなければ特に問題のない飛蚊症です。
●加齢による原因
「離水」
加齢と共にゼリー状の硝子体が水になり、小さな水の部屋ができます。
これが網膜に濁りとして映し出されて飛蚊症の症状が現れます。
「後部硝子体剥離」
複数の小さな離水の固まりが集まると、一つの大きな固まりに変わります。
この時、ゼリー状の硝子体は前へ、水に変質した硝子体は後部へと移動するため後部硝子体剥離と言われます。
ゼリー状と水の硝子体の隣接部分が濁りとなり、網膜に映し出されることで飛蚊症の症状が現れます。
この後部硝子体剥離は飛蚊症の原因で最も多いものといわれています。
●病的な原因
「硝子体出血」
網膜の血のめぐりが悪くなると、本来血管のない硝子体にも血管が伸びていきます。
この血管を新生血管といいますが、新生血管は切れやすく出血しやすいため、ゼリー状である硝子体に血が留まりやすくなります。
溜まった血が濁りとなり飛蚊症の症状が出ます。
また、新生血管がある部分は網膜と硝子体の癒着が強い場合が多く「後部硝子体剥離」による硝子体の移動で網膜が引っ張られ網膜裂孔が起こる場合もあります。
「ブドウ膜炎」
ブドウ膜は、虹彩・毛様体・脈絡膜の3つの組織の総称で、これらの組織に炎症が起こることをブドウ膜炎といいます。 ブドウ膜炎になると、炎症性物質や白血球が硝子体の中に押し出されて濁りがでます。
「網膜硝子体ジストロフィ」
まれですが遺伝によって起こる網膜と硝子体の病気です。
「硝子体アミロイドーシス」
さらにまれですが、全身の病気によって硝子体が濁ります。
「網膜剥離」
これは「後部硝子体剥離」と「硝子体出血」に関係があります。
加齢により、硝子体が水になりゼリー状と水の硝子体に分離しますが、この時、ゼリー状の硝子体は前へ、水の硝子体は網膜側へ移動します。
これが後部硝子体剥離といわれるものですが、網膜の血流が悪くなると、硝子体出血の原因である新生血管が硝子体の中に入り込みます。
網膜から伸び硝子体の中に入り込んだ新生血管がある部位は網膜と硝子体の癒着が強く、 後部硝子体剥離の際に網膜が引っ張られて網膜に亀裂が入り、網膜裂孔になります。 さらに、網膜の亀裂から液化した水が網膜の内側に入り込み網膜を剥離させ網膜剥離になります。

飛蚊症の予防

飛蚊症は症状が出たら何の原因であれ、眼科でどの原因か特定してもらうことが大切です。
また、飛蚊症の原因で一番多い後部硝子体剥離などの加齢によるものであれば、 正しい目の使い方、睡眠、栄養補給を行うことが様々な病気にならない最適の予防と言えます。

瞳のための栄養素

トップページ | 相互リンク